
介護福祉士の上って何があるの?
介護福祉士を取得した人や、介護業界でどんどん活躍したい方の中にはこう思う方もいらっしゃいますよね(・ω・)
日本には今、認定介護福祉士なるものが存在しており、明確に介護福祉士の上の資格として定められています。
しかし2015年から始まったこの認定介護福祉士。
周りの介護士さんで取っている人いますか?
制度開始からしばらく経つのに全然聞かないですよね(・ω・)
認定介護福祉士が流行らない理由って、いったい何だと思いますか?
どうもこんにちは。
ペペロンをチーノするマンです(・∀・)ノ
今回は認定介護福祉士についてと、制度開始から今まで全然増えない理由についてお話していきたいと思います(`・ω・´)
果たしてこれを話してしまったら認定介護士さんを目指したい人は増えるのでしょうか…(遠い目
認定介護福祉士が増えない理由は挙げたらキリがない
最初に言うと、ぼくは認定介護福祉士は介護士の将来にとって必要な資格であると思っています(・ω・)
しかし、現在の認定介護福祉士が増えない理由は上げればキリがないくらい出てきます。
調べれば調べるほど、浸透しないのも納得( ゚Д゚ )という感じです(笑)
認定介護福祉士が増えない理由について、大きく二つに分類されると思っています。
- 取得にメリットを感じない
- ハードルが高い
ここからは制度の詳細の説明と、増えない理由をもっと深堀していきますね!
認定介護福祉士の立ち位置が曖昧で差別化出来ていない
一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構では認定介護福祉士の役割をこう説明しています!
これまでの経験と修得した幅広い知識等を活用し、利用者、職場、他専門職、地域など、幅広く『かかわる』『支援する』使命を担っています。
一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構
え?良く分からないですか?
ぼくもちょっと分かりません(真顔)
というか、介護士や介護福祉士の役割と変わらないですよね( ゚Д゚ )
立ち位置が曖昧な状態で先に制度を作ってしまった事。これが認定介護士が増えない理由の一つです。
認定介護福祉士の求人は無い
ぼくは転職アドバイザーをしていましたが、認定介護福祉士の募集の求人は一度も見たことがありません。
今後どうなるか次第ですが、現時点では認定介護福祉士が無くても働けますし、挑戦できる職種が増えるわけでも無いです(・ω・)
認定介護福祉士じゃないと出来ない仕事ができてくればもう少し目指す人も増えるかもしれませんね。
認定介護福祉士を取得しても給料は変わらない
無資格⇒初任者研修⇒実務者研修⇒介護福祉士
介護士はこのキャリアアップの中で、それぞれの資格に応じて基本給や資格手当や処遇改善手当などの給料がどんどん上がっていきます(・∀・)ノ
非常に明確です!

資格を取れば給料が上がるんだ!
という分かりやすいメリットがある為、頑張ろうという気持ちになる介護士さんは沢山います。
しかし、認定介護福祉士そうではありません。
給料が上がるわけでもなく、待遇が向上するわけでもありません!
そもそも、認定介護士だと介護報酬がアップする、という事業所の旨みも無いので当然と言えば当然ですよね。
施設からしても財源が無いわけです(・ω・)

とっても給料が変わらないなら別に要らないや
介護士さんがこういう気持ちになるのも仕方ないことだと思います。
認定介護福祉士は民間資格なのでブランド力も無い
国家資格って、つよいですよね(つよい)
介護福祉士は初任者研修や実務者研修と違って国家資格なので、多少のブランド力もあります。そして認知度があります。
持っている事によって箔も付きます!
しかし、認定介護福祉士は介護福祉士の上に位置付けられているにもかかわらず民間資格( ゚Д゚ )
業務独占でも無ければ名称独占でも無いのです。
そもそもあまり認知もされていませんし、一般的には

認定介護福祉士ってなに?
という人の方がむしろ多いです。
頑張って取得しても世間からの認知度が低いというブランド力の無さも認定介護福祉士が増えない理由でしょう。
認定介護福祉士は受講するための要件の難易度が高い
認定介護福祉士は認定介護福祉士養成研修を受けて取得するものです。
この認定介護福祉士養成研修は2つに分かれています!この2つを受講すると取得できます!
認定介護福祉士養成研修Ⅰ類と認定介護福祉士養成研修Ⅱ類。
それぞれの受講要件はこちら(・ω・)
・介護福祉士としての実務経験が5年以上ある
※ただし、科目によっては実務経験を問わない場合がある。
・現任研修等を100時間以上受講している
・ケアについて、常に考え内省する習慣、学習する習慣を獲得しているか、研修受講歴とレポートの提出によって研修実施機関に認めてもらう。
※居宅、居住(施設)系サービス双方での生活支援の経験をもつことが望ましい
・認定介護福祉士養成研修Ⅰ類を修了している
・介護職の小チーム(ユニット等、5~10名の介護職によるサービス提供チーム)のリーダー (ユニットリーダー、サービス提供責任者等)としての実務経験を有する
※居宅、居住(施設)系サービス双方での生活支援の経験をもつことが望ましい
Ⅰ類の介護福祉士として5年の経験って、介護福祉士を取得してから5年ですよ?この時点で相当長い道のりですよね…
しかも、ここまで証明してようやく「受講が可能な状態」です( ゚Д゚ )気が遠くなるゥ…
認定介護福祉士になるための要件のハードルがかなり高いことも増えない理由です。
認定介護福祉士は受講期間が非常に長い
さらに認定介護福祉士はⅠ類で345時間、Ⅱ類で255時間の計600時間の授業を受講しなくてはなれません。
実務者研修でさえ450時間の受講で半年かかるわけですから、認定介護福祉士の取得に長い時間がかかる事は想像頂けるかと思います( ゚Д゚ )
介護福祉士養成課程では学ばない新たな知識(医療、リハビリ、福祉用具と住環境、認知症、心理・社会的支援等)を修得し、他職種との連携・協働を含めた認定介護福祉士としての十分な介護実践力を完成させる。
利用者の尊厳の保持や自立支援等における考え方にたった介護過程の展開を、介護職の小チーム(ユニット等、5~10名の介護職によるサービス提供チーム)のリーダーに対して指導するために必要な知識を獲得する。

Ⅰ類で学んだ知識をもって、根拠に基づく自立に向けた介護実践の指導をする力を獲得する。
認定介護福祉士に必要な指導力や判断力、考える力、根拠をつくりだす力、創意工夫する力等の基本的知識に基づいた応用力を養成する。
サービス管理に必要なツールを整理、改善し、それらから根拠を導きだし、その根拠に基づいた指導をする力を獲得する。
生活支援の視点から、地域の介護力を高める力を獲得する。 介護サービスという特性のもと、チーム運営、サービス管理、人材育成等について必要な専門的な理論に基づき、チーム、 サービス、人材マネジメントを実践し、利用者を中心とした地域づくり(地域マネジメント)に展開できる力を獲得する。

認定介護福祉士は受講費用が高い
さらにダメ押しのようですね!笑
認定介護福祉士の受講費用は各都道府県によっても異なりますが、50万円~60万円ほどかかります( ゚Д゚ )なんて高額なんだっ
認定介護福祉士養成研修は介護福祉士会が行うのですが、その介護福祉士会の会員であると費用は35万円前後に下がったりします!
…どっちにしても高いっ( ゚Д゚ )!
非常に費用対効果が低い感じがしますね。こういった部分も障壁になっているようです。
認定介護福祉士を取得するメリットは?
う、うぅ~ん……(うめき声
これはもう僕の個人的な意見になってしまいますが、認定介護福祉士の取得はしばらく見送った方が良いと思います。
実際に2019年3月の時点で、認定介護福祉士は全国に55人しかいません。非常に少ない!
正直これだけ時間が経っているのに課題は山積みのようですし、正直ヘルパーの時のように無くなってしまう可能性すらまだあると感じます(・ω・)
現状明確なメリットや役割の違いもない以上「様子を見る」というのが正しい選択ではないでしょうか。
認定介護福祉士の今後は?
とはいえ、冒頭にお話ししたように、認定介護福祉士を介護福祉士の上に位置付けし、さらなるキャリアアップのシンボルにするというのは介護士の将来にとって必要なものだと感じます。
最近では特定処遇改善加算もスタートし、介護士のキャリアアップや長く働くほど待遇が良くする事には非常に力を入れている印象ですし、いい流れがあります!
この調子で認定介護福祉士制度も上手くいけば介護士さんのスキルや知識は深まり、介護業界は助かりますね(・ω・)
目指す側も自己研鑽に繋がりますし、憧れになればそれこそ介護士を目指す人も増えるでしょう。
長期的に考えて、絶対に整えるべき制度です!
という訳で今回の結論は、まだまだ課題が山積みなので様子を見つつ、介護業界の未来には期待していこう!ですね(・ω・)
今回は認定介護福祉士についてと、制度開始から今まで全然増えない理由についてお話しさせて頂きました!
本日もお疲れ様でございました。
それではまた次回!