最近いろいろなメディアによって「昼寝」や「仮眠」をテーマにした情報が発信されていて、耳にする機会も多いと思います(・ω・)
医療・介護業界では24時間365日体制で利用者にかかわる必要があるため、夜間の業務は切っても切り離せないものですね。
そんな夜勤業務ですが、介護士さんによっては仮眠を取らないで夜勤を行っている方がいます!
理由はさまざまですが、たとえば
- そもそも仮眠の時間にこなさないと終わらない業務量になっている
- 呼び出しが頻発していて寝るわけにいかない
- 仮眠を取れるような十分な設備やスペースが無い
- 夜勤の前や後にまとめて睡眠を取っているので夜勤時には仮眠を取らない
- 協力体制がしっかりしていないので仮眠時間中でも起こされてしまう
など。
しかしこれは非常に危険です!
公益財団法人 介護労働安定センターが行った平成30年度 介護労働実態調査結果についてによれば、夜勤を行う介護職員のうちおよそ30%に当たる介護職員が「夜勤中に仮眠や休憩が取れない」と回答しています。
まだまだひどい労働環境の場所が存在しているんですね…
そもそも介護士さんは体力的にもハード。精神的にもストレスが溜まりやすい。
そんな環境に居る中で睡眠のバランスまで崩れたら…絶対にいいことが起きないのは想像に難くないですよね?
集中力が無くなったり、業務上のミスが生まれたり、最悪の場合自律神経が乱れて精神的に弱ってしまう…なんて事にもなりかねない。
この夜勤というのは正しく付き合っていかないといけないんです(`・ω・´)
この「正しく」というのが夜勤時の仮眠のことです!
どうもこんにちは。ペペロンをチーノするマンです(・∀・)ノ
たとえ少しの時間しか取れない仮眠だったとしても、非常に大きな効果に繋がるこの仮眠。
今回はそんな仮眠を取ると夜勤の作業効率が大きく上がる!すごいぞ仮眠効果!というテーマで仮眠の素晴らしさと仮眠をとらない場合のリスクをお伝えし、少しでも多くの介護士の皆さんが仮眠を取ることの大切さに気付いてくれるようにお話をしていきたいと思います(・∀・)ノいっくよ~
仮眠を取ると介護士の夜勤の作業効率が上がる!
そもそも睡眠はなぜ必要なのか?
実は睡眠がなぜ大切なのかは未だに分っていません。今でも世界各国の研究者たちによって研究され続けている謎に満ちた現象なのです(・ω・)
ただ、睡眠を取らない事による悪い影響はあらゆる研究で解明されています!
睡眠は体内時計(概日リズム・サーカディアンリズム)を整えてくれます。
人間がバラバラな時間にお腹が空いたり急に眠たくなったり、24時間の活動に支障が出ないのは睡眠のおかげでもあります(・ω・)
睡眠はその日の記憶を整理してくれている時間です。
睡眠不足の際の勉強が非効率なのは、覚えた内容を睡眠で整理できなくなるためです(・ω・)
睡眠はホルモン分泌のバランスを整えてくれます。
健康的で明るい生活を送るために大切なのは睡眠を取ることなのです(・ω・)
では、これがなくなったときに何が起こるのか?
「判断力・注意力の低下」「記憶力の低下」「病気のリスクの上昇」などです(・ω・)
そしてこれが慢性的なものになると自律神経が大きく乱れます。
自律神経のバランスが崩れると今度は
めまい、吐き気、動悸、頭痛、耳鳴り、肩こり、腰痛、下痢、便秘、身体の冷え
などなど、悪いことのオンパレード!!
介護士の夜勤に置き換えれば、判断力・注意力・記憶力の低下は業務ミスを生みやすくなり、業務効率も落とします。
病気リスクの上昇は精神疾患に繋がりやすくなり、最悪の場合はうつ病などの症状を発症しやすくなるでしょう!
ちなみに、人間以外の生き物も睡眠を取りますよね?
哺乳類はもちろんですけど、鳥や魚や爬虫類も(・ω・)
虫だって睡眠を取るんですよ知っていましたか!
要するに、それくらい睡眠が大切だということをまず知っておいて下さい。
仮眠でも効果を得られるのか
答えは「YES」!
仮眠では十分な睡眠にはなりませんが、リズムを整えることは十分に出来ます!
実際に皆さんも聞いたことがあると思われるGoogleやNASAなどの超大手企業の一部でもパワーナップ(積極的仮眠)を推奨しています。
パワーナップ(積極的仮眠)とは
パワーナップ(power-nap)とは、社会心理学者ジェームス・マース氏が提唱した昼間の短時間仮眠のこと。一般的に15~30分程度の短い仮眠のことです(・ω・)
実際にこのパワーナップを取り入れているNASAが発表したデータによると、お昼に30分程度の仮眠をとった事により「認知能力が34%上がり」「注意力が54%上がった」と言う結果になっています!
日本のあの三菱地所株式会社でもこの積極的仮眠は取り入れられており、わざわざ睡眠ブースが作られるほど。
そして2014年には日本の厚生労働省から「健康づくりのための睡眠指針 2014」が発表されていますが、その内容にも
【30 分以内の短い昼寝をすることが、眠気による作業能率の改善に効果的です。】
厚生労働省健康局 – 健康づくりのための睡眠指針 2014https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdf
と書かれているんです。
こういった世界の睡眠への理解が深まったことによって、最近の仮眠ブームや仮眠を推奨しているメディアが多くなってきたわけですね(・ω・)
なので結論としては短い時間の睡眠・仮眠も十分な効果を生むということです!
介護士の夜勤と仮眠について
では、実際に介護士さんの業務で考えて見ましょう。
まず、夜勤は16時間の労働を基本としています。(8時間労働を2回、2出勤分を連続で働くのが夜勤ですね。)
夜勤にはロングとショートがありますが、ここでは基本的にロング夜勤を想定します。
夜勤時には大体90~150分の休憩時間があります。
この時間の中で食事をし、仮眠を取らなくてはいけないというケースがほとんどです。
そして、大体の場合がフロアで2人の介護士がおり、交代で休憩を回すイメージ。
これが基本的な介護士さんの夜勤ですね(・ω・)
その他介護士さんの業務についてはこちらでもお話しているのでよければ参考に
→
もちろん、全部を仮眠に当てることは不可能だと思います。そしてトラブルが起きれば協力し合わないといけないので毎回は取れないかもしれません。
しかし先ほども述べましたが、判断力・注意力が低下すれば業務上のミスが起きやすくなりますのでかえって非効率。
更にこの状態が慢性的に続けば、日々の疲れと相まってストレスが溜まり、精神疾患に繋がってしまって治療に時間が掛かってしまうケースもあり、かなり厄介です。
そもそも2日分の労働を1回で行うわけですから、どれくらい身体に負担が掛かるかはなんとなく想像が付くと思います(゚-゚)人間はそんなに頑丈ではありません
たった少しの仮眠でこれが改善されるなら絶対に仮眠を取ったほうがいいですよね?
なので出来る限り現場の全員で協力しながら15~30分の仮眠でも結構なので取るようにしてください(`・ω・´)
とはいえ今の事業所では仮眠なんて無理…
先ほどもお話しましたが、およそ3割の介護職員は仮眠や休憩を取る暇なんてないのです。取ってくださいなんて無責任なことを言ったら怒られてしまいそうです(゚-゚)
従業員同士の協力で改善できるような場所ならいいですが、
深刻な人不足でギリギリの人数で夜勤を回していたり、そもそもの仮眠室が準備されていなかったり、一番よくないのはそもそもの仮眠時間が実質0時間!(ご飯食べるだけ)という場所もあったりします!
これは本当に悪質ですね…
仮眠が取れないことが理由で転職に踏み切る人はたくさん居ます(゚-゚)
もし今の事業所でまったく労働環境が変わらないのであれば、あなたの身体が壊れたり、ミスで取り返しの付かない事故を起こすより前に勇気を出して転職を検討してみてください。
実は仮眠時間についてちゃんと考えている施設は沢山あるんですよ!睡眠への理解が深まったことにより、むしろ近年増えております!
先ほどの公益財団法人 介護労働安定センターが行った平成30年度 介護労働実態調査結果についてによれば約65%の介護職員さんは「夜勤が取れる」と回答しているのです!
転職アドバイザーならそんな施設の夜勤の状況なども面接前に調べてきてくれます(・∀・)ノ
まずは相談から始めてみてはいかがでしょうか。もちろん、サービスは全て無料です!
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まとめ
本日もお疲れ様でした(・ω・)
今回は仮眠効果のすごさについてお話させていただきました!
一昔前よりも睡眠ということに知識や理解が深まってきた今だからこそ、
今後介護士を増やしたい医療・介護業界では積極的に睡眠を取れる環境を用意するべきだと考えています(・ω・)
人が足りない、という理由で必要な仮眠が取れないのは責任のすげ替えだと思いませんか。ぼくはそう思います。
職場環境の改善に理解がない場所であれば、待っていても意味がありません。
そして、事業所はあなたに万が一の事が起きても守ってくれません!
あなたの事を守るのは自分自身なのです(`・ω・´)
もし本当に夜勤の仮眠でお悩みでしたら転職を考え始めてもいいのではないでしょうか。
今後また睡眠についての研究が進んで、たまたまでもいいので今以上に介護業界の職場改善が進んでいけばいいなと思っています。笑
それではまた次回(・∀・)ノ